公開日:2010/03/05 最終更新日:2010/04/05

JVN#06874657
OpenPNE におけるアクセス制限回避の脆弱性

概要

OpenPNE には、アクセス制限回避が可能な脆弱性が存在します。

影響を受けるシステム

  • OpenPNE 2.13.2 から 2.14.4 まで
  • 上記製品において、携帯版を利用可能にしており、かつ IP アドレス帯域制限機能を有効にしている場合、本脆弱性の影響を受けます。

詳細情報

OpenPNE は、オープンソースの SNS (ソーシャルネットワーキングサービス) 構築ソフトウェアです。OpenPNE には、携帯版ログイン画面へのアクセスを携帯電話からのみに制限するため、IP アドレス帯域制限機能があります。OpenPNE には、IP アドレス帯域制限機能の処理に問題があり、アクセス制限回避が可能な脆弱性が存在します。結果として、携帯電話向けのかんたんログイン機能において、なりすましによるログインをされる可能性があります。

想定される影響

遠隔の第三者により、当該製品で管理している情報を閲覧されたり、変更されたりする可能性があります。

対策方法

アップデートする
開発者が提供する情報をもとにアップデートしてください。

ワークアラウンドを実施する
開発者が提供する情報をもとにワークアラウンドを実施してください。

ベンダ情報

ベンダ ステータス ステータス
最終更新日
ベンダの告知ページ
OpenPNE プロジェクト 該当製品あり 2010/03/05

参考情報

  1. IPA
    「OpenPNE」におけるセキュリティ上の弱点(脆弱性)の注意喚起

JPCERT/CCからの補足情報

開発者によると、本脆弱性に類似した別の問題として、OpenPNE 1.6 以降のすべてのバージョンにおいて、IP アドレス帯域制限が実装されていない、もしくは実装されていてもデフォルトで無効となっているという問題が存在するとのことです。この問題について、開発者から対策情報が公開されています。詳しくは開発者が提供する情報をご覧ください。

注) "IP アドレス帯域" は、携帯電話各社が "IP アドレスの範囲" の意味で使用している用語です。

JPCERT/CCによる脆弱性分析結果

2010.03.05における脆弱性分析結果

評価尺度 攻撃成立条件 評価値
攻撃経路 インターネット経由からの攻撃が可能
認証レベル 匿名もしくは認証なしで攻撃が可能
攻撃成立に必要なユーザーの関与 ユーザが何もしなくても脆弱性が攻撃される可能性がある
攻撃の難易度 ある程度の専門知識や運 (条件が揃う確率は高い) が必要
  • 中 - 高

各項目の詳しい説明

謝辞

この脆弱性情報は、情報セキュリティ早期警戒パートナーシップに基づき下記の方が IPA に報告し、JPCERT/CC が開発者との調整を行いました。
報告者: 高木 浩光 氏

関連文書

JPCERT 緊急報告
JPCERT REPORT
CERT Advisory
CPNI Advisory
TRnotes
CVE CVE-2010-1040
JVN iPedia JVNDB-2010-000006

更新履歴

2010/03/05
参考情報に IPA 注意喚起へのリンクを追加し、脆弱性分析結果を修正しました。
2010/04/05
関連文書に CVE を追加しました。