公開日:2023/03/06 最終更新日:2023/03/06

JVN#19872280
PostgreSQL 拡張モジュール pg_ivm における複数の脆弱性

概要

IVM Development Group が提供する pg_ivm には、複数の脆弱性が存在します。

影響を受けるシステム

  • pg_ivm 1.5.1 より前のバージョン

詳細情報

IVM Development Group が提供する pg_ivm は、PostgreSQL にマテリアライズド・ビューの増分ビューメンテナンス機能を提供する拡張モジュールです。pg_ivm には、次の複数の脆弱性が存在します。

  • 情報漏えい (CWE-200) - CVE-2023-22847
    pg_ivm により作成された IMMV (Incrementally Maintainable Materialized View) と呼ばれるマテリアライズド・ビューに、本来マテリアライズド・ビューの所有者にはアクセスが許可されていない行レベルセキュリティ (Row-Level Security) が設定された行が反映されてしまうことがある。
    CVSS v3 CVSS:3.0/AV:N/AC:L/PR:L/UI:N/S:U/C:L/I:N/A:N 基本値: 4.3
    CVSS v2 AV:N/AC:L/Au:S/C:P/I:N/A:N 基本値: 4.0
  • 関数検索パスの制御不備 (CWE-427) - CVE-2023-23554
    マテリアライズド・ビューの更新処理時に実行される関数の search path 処理に問題があり、異なるスキーマで定義されている同名の関数が、マテリアライズド・ビュー所有者の権限で実行されることがある。
    CVSS v3 CVSS:3.0/AV:N/AC:L/PR:L/UI:N/S:U/C:L/I:L/A:N 基本値: 5.4
    CVSS v2 AV:N/AC:L/Au:S/C:P/I:P/A:N 基本値: 5.5

想定される影響

想定される影響は各脆弱性により異なりますが、次のような影響を受ける可能性があります。

  • 行レベルセキュリティで保護されているテーブル内の情報が、本来アクセス権限のないユーザに漏えいする - CVE-2023-22847
  • 攻撃者が用意した任意の関数がマテリアライズド・ビュー所有者の権限で実行される - CVE-2023-23554

対策方法

アップデートする
開発者が提供する情報をもとに、最新版へアップデートしてください。
本脆弱性は pg_ivm 1.5.1 で修正されています。

参考情報

JPCERT/CCからの補足情報

JPCERT/CCによる脆弱性分析結果

謝辞

この脆弱性情報は、製品利用者への周知を目的に、開発者が IPA に報告し、JPCERT/CC が開発者との調整を行いました。

関連文書

JPCERT 緊急報告
JPCERT REPORT
CERT Advisory
CPNI Advisory
TRnotes
CVE CVE-2023-22847
CVE-2023-23554
JVN iPedia JVNDB-2023-000023