公開日:2017/06/28 最終更新日:2017/06/28
JVN#21174546
Marp の JavaScript 実行処理におけるアクセス制限不備の脆弱性
Marp には、Markdown コンテンツ内の JavaScript を実行する処理にアクセス制限不備の脆弱性が存在します。
- Marp v0.0.10 およびそれ以前
Marp は、Markdown 記法を使用してプレゼンテーション用のスライド PDF を作成するためのアプリケーションです。Marp には、Markdown ファイルに含まれている JavaScript を実行する機能が実装されています。JavaScript の実行時にはローカルリソースへのアクセスが制限されておらず、PC 上のファイルを読み込んで処理することが可能です (CWE-284)。
細工されたファイルを読み込むことで、PC 上のファイルにアクセスされ、外部に情報が漏えいする可能性があります。
アップデートする
開発者が提供する情報をもとに、最新版へアップデートしてください。
Marp v0.0.11 において、Markdown ファイル内の JavaScript からローカルリソースへのアクセスが制限されるようになりました。
また、開発者は、ユーザに対して以下を推奨しています。
- Markdown ファイル内で
script
タグ やiframe
タグを使用しない - 不審なメールに添付された Markdown ファイルを開いたり、不審なウェブサイトに掲載された Markdown ファイルを開かない
ベンダ | ステータス | ステータス 最終更新日 |
ベンダの告知ページ |
---|---|---|---|
服部 雄輝 | 該当製品あり | 2017/06/28 | 服部 雄輝 の告知ページ |
CVSS v3
CVSS:3.0/AV:L/AC:L/PR:N/UI:R/S:U/C:L/I:L/A:L
基本値:
5.3
攻撃元区分(AV) | 物理 (P) | ローカル (L) | 隣接 (A) | ネットワーク (N) |
---|---|---|---|---|
攻撃条件の複雑さ(AC) | 高 (H) | 低 (L) | ||
必要な特権レベル(PR) | 高 (H) | 低 (L) | 不要 (N) | |
ユーザ関与レベル(UI) | 要 (R) | 不要 (N) | ||
スコープ(S) | 変更なし (U) | 変更あり (C) | ||
機密性への影響(C) | なし (N) | 低 (L) | 高 (H) | |
完全性への影響(I) | なし (N) | 低 (L) | 高 (H) | |
可用性への影響(A) | なし (N) | 低 (L) | 高 (H) |
CVSS v2
AV:N/AC:M/Au:N/C:P/I:P/A:P
基本値:
6.8
攻撃元区分(AV) | ローカル (L) | 隣接 (A) | ネットワーク (N) |
---|---|---|---|
攻撃条件の複雑さ(AC) | 高 (H) | 中 (M) | 低 (L) |
攻撃前の認証要否(Au) | 複数 (M) | 単一 (S) | 不要 (N) |
機密性への影響(C) | なし (N) | 部分的 (P) | 全面的 (C) |
完全性への影響(I) | なし (N) | 部分的 (P) | 全面的 (C) |
可用性への影響(A) | なし (N) | 部分的 (P) | 全面的 (C) |
この脆弱性情報は、情報セキュリティ早期警戒パートナーシップに基づき下記の方が IPA に報告し、JPCERT/CC が開発者との調整を行いました。
報告者: 京都大学 山崎啓太郎 氏
JPCERT 緊急報告 |
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JPCERT REPORT |
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CERT Advisory |
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CPNI Advisory |
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TRnotes |
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CVE |
CVE-2017-2239 |
JVN iPedia |
JVNDB-2017-000146 |