公開日:2023/08/04 最終更新日:2023/08/04

JVN#38847224
FUJITSU Software Infrastructure Manager (ISM) における重要な情報の平文保存の脆弱性

概要

富士通株式会社が提供する FUJITSU Software Infrastructure Manager (ISM) には、重要な情報の平文保存の脆弱性が存在します。

影響を受けるシステム

  • FUJITSU Software Infrastructure Manager Advanced Edition V2.8.0.060
  • FUJITSU Software Infrastructure Manager Advanced Edition for PRIMEFLEX V2.8.0.060
  • FUJITSU Software Infrastructure Manager Essential Edition V2.8.0.060

詳細情報

富士通株式会社が提供する FUJITSU Software Infrastructure Manager (ISM) には、重要な情報の平文保存の脆弱性 (CWE-312) が存在します。
ISM V2.8.0.060 において次の条件を満たす場合、保守資料 (ismsnap) にプロキシのパスワードが平文で記録される可能性があります。

  • ISM から外部への接続において、認証が必要なプロキシサーバを利用している
  • プロキシサーバの認証で要求されるユーザ ID やパスワードに "\" (バックスラッシュ) が入る構成
  • ファームウェアダウンロード機能を有効化している (*)
    * 本機能は欧州地域向けの提供機能であり、初期状態では無効化されています

想定される影響

当該製品の保守資料から、ISM で設定したプロキシのパスワードが漏えいする可能性があります。

対策方法

パッチを適用する
開発者が提供する情報をもとにパッチを適用してください。
開発者は本脆弱性の対策として、V2.8.0.061 をリリースしています。

ワークアラウンドを実施する
次のワークアラウンドを実施することで、本脆弱性の影響を軽減することが可能です。

  • プロキシサーバの認証で要求されるユーザ ID やパスワードに "\" (バックスラッシュ) を含まない設定で、ファームウェアのダウンロードを実行する
  • 保守資料はマニュアルに従い安全な場所で管理し、不要な保守資料は削除する

ベンダ情報

ベンダ ステータス ステータス
最終更新日
ベンダの告知ページ
富士通株式会社 該当製品あり 2023/08/04 富士通株式会社 の告知ページ

参考情報

JPCERT/CCからの補足情報

JPCERT/CCによる脆弱性分析結果

CVSS v3 CVSS:3.0/AV:L/AC:L/PR:L/UI:R/S:C/C:H/I:N/A:N
基本値: 5.9
攻撃元区分(AV) 物理 (P) ローカル (L) 隣接 (A) ネットワーク (N)
攻撃条件の複雑さ(AC) 高 (H) 低 (L)
必要な特権レベル(PR) 高 (H) 低 (L) 不要 (N)
ユーザ関与レベル(UI) 要 (R) 不要 (N)
スコープ(S) 変更なし (U) 変更あり (C)
機密性への影響(C) なし (N) 低 (L) 高 (H)
完全性への影響(I) なし (N) 低 (L) 高 (H)
可用性への影響(A) なし (N) 低 (L) 高 (H)
CVSS v2 AV:L/AC:M/Au:S/C:P/I:N/A:N
基本値: 1.5
攻撃元区分(AV) ローカル (L) 隣接 (A) ネットワーク (N)
攻撃条件の複雑さ(AC) 高 (H) 中 (M) 低 (L)
攻撃前の認証要否(Au) 複数 (M) 単一 (S) 不要 (N)
機密性への影響(C) なし (N) 部分的 (P) 全面的 (C)
完全性への影響(I) なし (N) 部分的 (P) 全面的 (C)
可用性への影響(A) なし (N) 部分的 (P) 全面的 (C)

分析結果のコメント

管理者が攻撃者によって保守資料を収集するよう誘導されたシナリオを想定しています。

謝辞

この脆弱性情報は、製品利用者への周知を目的に、開発者が JPCERT/CC に報告し、JPCERT/CC が開発者との調整を行いました。

関連文書

JPCERT 緊急報告
JPCERT REPORT
CERT Advisory
CPNI Advisory
TRnotes
CVE CVE-2023-39379
JVN iPedia JVNDB-2023-000077