公開日:2015/03/20 最終更新日:2015/03/20

JVN#41281927
LINE における意図しないアプリ内関数が呼び出される脆弱性

概要

LINE には、中間者攻撃により意図しないアプリ内関数が呼び出される脆弱性が存在します。

影響を受けるシステム

  • Android 版 LINE バージョン 5.0.2 およびそれ以前
  • iOS 版 LINE バージョン 5.0.0 およびそれ以前

詳細情報

LINE株式会社が提供する LINE は、コミュニケーションアプリです。LINE は、WebView 上の通信の一部で SSL/TLS を使わない HTTP 通信を許可しているため、中間者攻撃により通信内容を改ざんされた場合、意図しないアプリ内関数が呼び出される等の可能性があります。

想定される影響

中間者攻撃 (man-in-the-middle attack) によって通信内容を改ざんされ、不正な JavaScript コードが実行される可能性があります。結果として、意図しないアプリ内関数が呼び出される可能性があります。

対策方法

アップデートする
開発者が提供する情報をもとに、最新版へアップデートしてください。

開発者は次のように述べています:

サーバー側での修正が完了していますが、より安全に利用していただくために、アプリを最新バージョンへ更新するようお願いします。以下の修正が含まれています。
  • 暗号化通信の徹底
  • 不要なアプリ内関数の削除

参考情報

JPCERT/CCからの補足情報

JPCERT/CCによる脆弱性分析結果

2015.03.20における脆弱性分析結果(CVSS Base Metrics)

CVSSとは

評価尺度 評価値 説明
攻撃元区分(AV) ローカル (L) 隣接 (A) ネットワーク (N) ネットワーク経由でリモートから攻撃可能
攻撃条件の複雑さ(AC) 高 (H) 中 (M) 低 (L) 攻撃成立に複雑な条件が必要
攻撃前の認証要否(Au) 複数 (M) 単一 (S) 不要 (N) 認証は不要
機密性への影響(C) なし (N) 部分的 (P) 全面的 (C) 一部の情報が漏えいする
完全性への影響(I) なし (N) 部分的 (P) 全面的 (C) 情報の正確さや完全さが部分的に損なわれる
可用性への影響(A) なし (N) 部分的 (P) 全面的 (C) システムの使用が部分的に阻害される

Base Score:5.1

謝辞

この脆弱性情報は、情報セキュリティ早期警戒パートナーシップに基づき下記の方が IPA に報告し、JPCERT/CC が開発者との調整を行いました。
報告者: 株式会社スプラウト 末房建太 氏、中澤上明 氏、塩見友規 氏

関連文書

JPCERT 緊急報告
JPCERT REPORT
CERT Advisory
CPNI Advisory
TRnotes
CVE CVE-2015-0897
JVN iPedia JVNDB-2015-000040