公開日:2020/08/31 最終更新日:2020/08/31

JVN#42665874
「攻撃遮断くん サーバセキュリティタイプ」におけるサービス運用妨害 (DoS) の脆弱性

概要

「攻撃遮断くん サーバセキュリティタイプ」には、新たに検知した攻撃元 IP アドレスを遮断対象として追加することが一定時間できなくなる、サービス運用妨害 (DoS) の脆弱性が存在します。

影響を受けるシステム

  • 「攻撃遮断くん サーバセキュリティタイプ」 (通常遮断方式を除く) Ver.1.5.3 およびそれ以前

詳細情報

株式会社サイバーセキュリティクラウドが提供する「攻撃遮断くん サーバセキュリティタイプ」では、内部で使用しているスクリプトが採番する「ルール id」が重複した際に、新たに検知した攻撃元 IP アドレスを遮断対象として追加できない状態が、10分程度発生します (CWE-703)。
「ルール id」の重複が発生する条件は、次の通りです。

  • 多数の送信元 IP アドレスから、10マイクロ秒以下の短時間に複数の攻撃リクエストが発生した場合
  • 二つ以上の送信元 IP アドレスから、分単位までが同じ時刻で、10マイクロ秒単位から 100ミリ秒単位までの時刻も一致した、秒単位のみ異なる時刻の攻撃リクエストが発生した場合

想定される影響

遠隔の第三者によって、当該製品で遮断対象を追加できない状態が 10分程度発生する、サービス運用妨害 (DoS) 攻撃を受ける可能性があります。

対策方法

修正されたスクリプトファイルを使用する
開発者が提供する情報をもとに、当該製品の内部で使用されているスクリプトファイルを、修正済みのスクリプトファイルに置き換えてください。

参考情報

JPCERT/CCからの補足情報

JPCERT/CCによる脆弱性分析結果

CVSS v3 CVSS:3.0/AV:N/AC:L/PR:N/UI:N/S:U/C:N/I:N/A:L
基本値: 5.3
攻撃元区分(AV) 物理 (P) ローカル (L) 隣接 (A) ネットワーク (N)
攻撃条件の複雑さ(AC) 高 (H) 低 (L)
必要な特権レベル(PR) 高 (H) 低 (L) 不要 (N)
ユーザ関与レベル(UI) 要 (R) 不要 (N)
スコープ(S) 変更なし (U) 変更あり (C)
機密性への影響(C) なし (N) 低 (L) 高 (H)
完全性への影響(I) なし (N) 低 (L) 高 (H)
可用性への影響(A) なし (N) 低 (L) 高 (H)
CVSS v2 AV:N/AC:L/Au:N/C:N/I:N/A:P
基本値: 5.0
攻撃元区分(AV) ローカル (L) 隣接 (A) ネットワーク (N)
攻撃条件の複雑さ(AC) 高 (H) 中 (M) 低 (L)
攻撃前の認証要否(Au) 複数 (M) 単一 (S) 不要 (N)
機密性への影響(C) なし (N) 部分的 (P) 全面的 (C)
完全性への影響(I) なし (N) 部分的 (P) 全面的 (C)
可用性への影響(A) なし (N) 部分的 (P) 全面的 (C)

謝辞

関連文書

JPCERT 緊急報告
JPCERT REPORT
CERT Advisory
CPNI Advisory
TRnotes
CVE CVE-2020-5622
JVN iPedia JVNDB-2020-000060