公開日:2023/01/23 最終更新日:2023/01/23
JVN#72418815
Pgpool-II における情報漏えいの脆弱性
PgPool Global Development Group が提供する Pgpool-II には、情報漏えいの脆弱性が存在します。
次のバージョンの Pgpool-II が本脆弱性の影響を受けます。
- 4.4.0から 4.4.1までのバージョン (4.4系)
- 4.3.0から 4.3.4までのバージョン (4.3系)
- 4.2.0から 4.2.11までのバージョン (4.2系)
- 4.1.0から 4.1.14までのバージョン (4.1系)
- 4.0.0から 4.0.21までのバージョン (4.0系)
- 3.7系のすべてのバージョン
- 3.6系のすべてのバージョン
- 3.5系のすべてのバージョン
- 3.4系のすべてのバージョン
- 3.3系のすべてのバージョン
Pgpool-II は PostgreSQL のクラスタ管理ツールです。Pgpool-II の watchdog 機能には、情報漏えい (CWE-200) の脆弱性があります。
ただし、次の条件をすべて満たすシステムに限り本脆弱性の影響を受けます。
- Watchdog 機能が有効 (
use_watchdog = on
) - Watchdog の死活監視方式に query モードが利用されている (
wd_lifecheck_method = 'query'
) wd_lifecheck_password
に平文のパスワードが設定されている
特定のデータベースユーザの認証情報が他のデータベースユーザに取得される可能性があります。
結果として、取得した認証情報でログインした攻撃者によって、データベース内の情報を改ざんされたり、データベースを停止されたりする可能性があります。
アップデートする
開発者が提供する情報をもとに、最新版へアップデートしてください。
本脆弱性は次のバージョンで修正されています。
- Pgpool-II 4.4.2 (4.4系)
- Pgpool-II 4.3.5 (4.3系)
- Pgpool-II 4.2.12 (4.2系)
- Pgpool-II 4.1.15 (4.1系)
- Pgpool-II 4.0.22 (4.0系)
Pgpool-II 3.7系およびそれ以前のバージョンを使用している場合は、Pgpool-II 4.0系以降の最新バージョンへのアップグレードを検討してください。
ワークアラウンドを実施する
次のいずれかを実施することで、本脆弱性の影響を回避することが可能です。
Pgpool-II 3.3系から 3.7系まで
- Watchdog の利用を止める (
use_watchdog = off
) wd_lifecheck_method = 'heartbeat'
と設定する
- Watchdog の利用を止める(
use_watchdog = off
) wd_lifecheck_method = 'heartbeat'
と設定するwd_lifecheck_password
に平文のパスワードを設定せず、AES で暗号化したパスワードを設定するwd_lifecheck_password
には空文字を設定し、パスワードは pool_passwd ファイルに設定する
ベンダ | ステータス | ステータス 最終更新日 |
ベンダの告知ページ |
---|---|---|---|
PgPool Global Development Group | 該当製品あり | 2023/01/23 | PgPool Global Development Group の告知ページ |
CVSS v3
CVSS:3.0/AV:N/AC:H/PR:L/UI:N/S:U/C:H/I:N/A:N
基本値:
5.3
攻撃元区分(AV) | 物理 (P) | ローカル (L) | 隣接 (A) | ネットワーク (N) |
---|---|---|---|---|
攻撃条件の複雑さ(AC) | 高 (H) | 低 (L) | ||
必要な特権レベル(PR) | 高 (H) | 低 (L) | 不要 (N) | |
ユーザ関与レベル(UI) | 要 (R) | 不要 (N) | ||
スコープ(S) | 変更なし (U) | 変更あり (C) | ||
機密性への影響(C) | なし (N) | 低 (L) | 高 (H) | |
完全性への影響(I) | なし (N) | 低 (L) | 高 (H) | |
可用性への影響(A) | なし (N) | 低 (L) | 高 (H) |
CVSS v2
AV:N/AC:M/Au:S/C:P/I:N/A:N
基本値:
3.5
攻撃元区分(AV) | ローカル (L) | 隣接 (A) | ネットワーク (N) |
---|---|---|---|
攻撃条件の複雑さ(AC) | 高 (H) | 中 (M) | 低 (L) |
攻撃前の認証要否(Au) | 複数 (M) | 単一 (S) | 不要 (N) |
機密性への影響(C) | なし (N) | 部分的 (P) | 全面的 (C) |
完全性への影響(I) | なし (N) | 部分的 (P) | 全面的 (C) |
可用性への影響(A) | なし (N) | 部分的 (P) | 全面的 (C) |
分析結果のコメント
認証情報の漏えいを一次的な影響と評価し、完全性への影響(I)および可用性への影響(A)を「なし (N)」と評価しています。
この脆弱性情報は、製品利用者への周知を目的に、開発者が IPA に報告し、JPCERT/CC が開発者との調整を行いました。
JPCERT 緊急報告 |
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JPCERT REPORT |
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CERT Advisory |
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CPNI Advisory |
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TRnotes |
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CVE |
CVE-2023-22332 |
JVN iPedia |
JVNDB-2023-000008 |