公開日:2018/12/26 最終更新日:2018/12/26

JVN#96493183
GROWI におけるクロスサイトスクリプティングの脆弱性

概要

GROWI には、クロスサイトスクリプティングの脆弱性が存在します。

影響を受けるシステム

  • GROWI v3.2.3 およびそれ以前

詳細情報

株式会社WESEEK が提供する GROWI には、クロスサイトスクリプティング (CWE-79) の脆弱性が存在します。

v3.1.12 においてクロスサイトスクリプティング対策を行った際、マークダウン設定画面においてクロスサイトスクリプティング対策の有効/無効を切り替える設定項目 (「XSSを抑制する」オプション) が追加されましたが、クロスサイトスクリプティング対策が無効な状態でも有効であるかのように表示される問題がありました。開発者によると、本脆弱性は v3.2.4 で修正されたとのことです。

想定される影響

ユーザのウェブブラウザ上で、任意のスクリプトを実行される可能性があります。

対策方法

次のいずれかの方法で対策を行ってください。

アップデートする
開発者が提供する情報をもとに、最新版へアップデートしてください。

なお、本脆弱性の修正とは別に、v3.2.5 では「New Page modal」の処理におけるクロスサイトスクリプティングの脆弱性 (CVE-2018-16205) が修正されています。

ワークアラウンドを実施する
v3.1.12 以降のバージョンを使用していて、何らかの理由でアップデートできない、あるいはアップデートが困難である場合、管理者アカウントでログイン後、次の操作を行うことで、「XSSを抑制する」オプションの設定内容が正しく反映されるようになります。
 1. マークダウン設定画面 (/admin/markdown) にアクセス
 2. 「XSSを抑制する」オプションを一旦OFFに切り替え、設定を保存
 3. 「XSSを抑制する」オプションを再びONに切り替え、「おすすめ設定」を選択して設定を保存

ベンダ情報

ベンダ ステータス ステータス
最終更新日
ベンダの告知ページ
株式会社WESEEK 該当製品あり 2018/12/26 株式会社WESEEK の告知ページ

参考情報

JPCERT/CCからの補足情報

JPCERT/CCによる脆弱性分析結果

CVSS v3 CVSS:3.0/AV:N/AC:L/PR:L/UI:R/S:C/C:L/I:L/A:N
基本値: 5.4
攻撃元区分(AV) 物理 (P) ローカル (L) 隣接 (A) ネットワーク (N)
攻撃条件の複雑さ(AC) 高 (H) 低 (L)
必要な特権レベル(PR) 高 (H) 低 (L) 不要 (N)
ユーザ関与レベル(UI) 要 (R) 不要 (N)
スコープ(S) 変更なし (U) 変更あり (C)
機密性への影響(C) なし (N) 低 (L) 高 (H)
完全性への影響(I) なし (N) 低 (L) 高 (H)
可用性への影響(A) なし (N) 低 (L) 高 (H)
CVSS v2 AV:N/AC:L/Au:S/C:N/I:P/A:N
基本値: 4.0
攻撃元区分(AV) ローカル (L) 隣接 (A) ネットワーク (N)
攻撃条件の複雑さ(AC) 高 (H) 中 (M) 低 (L)
攻撃前の認証要否(Au) 複数 (M) 単一 (S) 不要 (N)
機密性への影響(C) なし (N) 部分的 (P) 全面的 (C)
完全性への影響(I) なし (N) 部分的 (P) 全面的 (C)
可用性への影響(A) なし (N) 部分的 (P) 全面的 (C)

謝辞

この脆弱性情報は、情報セキュリティ早期警戒パートナーシップに基づき下記の方が IPA に報告し、JPCERT/CC が開発者との調整を行いました。
報告者: 東京大学教養学部 米内 貴志 氏

関連文書

JPCERT 緊急報告
JPCERT REPORT
CERT Advisory
CPNI Advisory
TRnotes
CVE CVE-2018-0698
CVE-2018-16205
JVN iPedia JVNDB-2018-000137