公開日:2010/10/07 最終更新日:2015/10/21

JVNTA10-279A
Adobe Reader および Acrobat に複数の脆弱性
緊急

概要

Adobe から、Adobe Reader および Acrobat における複数の脆弱性に関する情報 Security Bulletin APSB10-21 が公開されました。

影響を受けるシステム

  • Adobe Reader 9.3.4 およびそれ以前 (Windows 版、Macintosh版、Unix版)
  • Adobe Acrobat 9.3.4 およびそれ以前 (Windows and Macintosh版)
  • Adobe Reader 8.2.4 およびそれ以前 (Windows 版、Macintosh版、Unix版)
  • Adobe Acrobat 8.2.4 およびそれ以前 (Windows and Macintosh版)

詳細情報

Adobe Security Bulletin APSB10-21 によると、Adobe Reader および Acrobat には複数の脆弱性が存在します。これらの脆弱性は、Adobe Reader および Acrobat 9.3.4 およびそれ以前の 9.x、8.2.4 およびそれ以前の 8.x バージョンに存在するとのことです。

細工された PDF ファイルをユーザーに開かせることによって、攻撃は成立します。Adobe PDF プラグインをインストールしたウェブブラウザでは、PDF ファイルを自動的に開く場合があります。

詳細は、JVNVU#491991 を参照してください。

想定される影響

細工された PDF ドキュメントをユーザが閲覧した場合に、遠隔の第三者による任意のコード実行、任意のファイルやフォルダの作成、ユーザーの権限昇格、サービス運用妨害 (DoS) 攻撃などが行われる可能性があります。

対策方法

アップデートする
Adobe が提供する情報をもとに最新版へアップデートしてください。

ワークアラウンドを実施する
以下の回避策を適用することで、本脆弱性の影響を軽減することが可能です。

  • Adobe Reader および Acrobat でJavaScript を無効にする
  • ウェブブラウザ上での PDF ファイルの自動表示を無効にする
    PDF の自動表示を無効にする設定方法は、ウェブブラウザにより異なります。
  • 不審な PDF ファイルを開かない
    不審なメールに添付されている PDF ファイルを開いたり、不審なウェブサイトに掲載されている PDF ファイルを開かないようにする。

参考情報

  1. JVNVU#491991
    Adobe Reader および Acrobat にバッファオーバーフローの脆弱性
  2. US-CERT Vulnerability Note VU#491991
    Adobe Reader and Acrobat Font Parsing Buffer Overflow Vulnerability

JPCERT/CCからの補足情報

JPCERT/CCによる脆弱性分析結果

謝辞

関連文書

JPCERT 緊急報告 JPCERT-AT-2010-0026
Adobe Reader 及び Acrobat の脆弱性に関する注意喚起
JPCERT REPORT
CERT Advisory Technical Cyber Security Alert TA10-279A
Adobe Reader and Acrobat Affected by Multiple Vulnerabilities
CPNI Advisory
TRnotes JVNTR-2010-24
Adobe Reader および Acrobat に脆弱性 (CVE-2010-2883, VU#491991)
CVE CVE-2010-2883
JVN iPedia JVNDB-2010-002088
Adobe Reader および Acrobat にバッファオーバーフローの脆弱性

更新履歴

2010/10/14
ベンダ情報に富士通のリンクを追加しました。
2015/10/21
ベンダ情報を更新しました