公開日:2016/12/07 最終更新日:2016/12/07

JVNVU#91760870
SunGard eTRAKiT に SQL インジェクションの脆弱性

概要

SunGard Public Sector LLC. が提供する eTRAKiT には、遠隔の第三者がバックエンドのデータベース上で SQL コマンドのサブセットを実行可能な脆弱性が存在します。

影響を受けるシステム

報告者は次のバージョンで本脆弱性の影響を確認しています。

  • eTRAKiT 3.2.1.17
他のバージョンも影響を受ける可能性があります。

詳細情報

SQL インジェクション (CWE-89) - CVE-2016-6566
報告者によると、POST リクエストのパラメータ ucLogin_txtLoginId_ClientStat に含まれる JSON ペイロード内の valueAsString は適切に検証されていません。そのため、遠隔の第三者が POST リクエストを改ざんして SQL クエリを挿入し、バックエンドのサーバ上で実行することが可能です。

想定される影響

遠隔の第三者によって、バックエンドのデータベース上で任意の SQL コマンドを実行される可能性があります。

対策方法

2016年12月7日現在、対策方法は不明です。

ベンダ情報

ベンダ リンク
SunGard Public Sector LLC. TRAKiT Land Management Software

参考情報

  1. CERT/CC Vulnerability Note VU#846103
    Sungard eTRAKiT3 may be vulnerable to SQL injection

JPCERT/CCからの補足情報

JPCERT/CCによる脆弱性分析結果

CVSS v3 CVSS:3.0/AV:N/AC:H/PR:N/UI:N/S:U/C:H/I:H/A:H
基本値: 8.1
攻撃元区分(AV) 物理 (P) ローカル (L) 隣接 (A) ネットワーク (N)
攻撃条件の複雑さ(AC) 高 (H) 低 (L)
必要な特権レベル(PR) 高 (H) 低 (L) 不要 (N)
ユーザ関与レベル(UI) 要 (R) 不要 (N)
スコープ(S) 変更なし (U) 変更あり (C)
機密性への影響(C) なし (N) 低 (L) 高 (H)
完全性への影響(I) なし (N) 低 (L) 高 (H)
可用性への影響(A) なし (N) 低 (L) 高 (H)
CVSS v2 AV:N/AC:M/Au:N/C:C/I:C/A:C
基本値: 9.3
攻撃元区分(AV) ローカル (L) 隣接 (A) ネットワーク (N)
攻撃条件の複雑さ(AC) 高 (H) 中 (M) 低 (L)
攻撃前の認証要否(Au) 複数 (M) 単一 (S) 不要 (N)
機密性への影響(C) なし (N) 部分的 (P) 全面的 (C)
完全性への影響(I) なし (N) 部分的 (P) 全面的 (C)
可用性への影響(A) なし (N) 部分的 (P) 全面的 (C)

分析結果のコメント

CVSS v2 は、CERT/CC Vulnerability Note VU#846103 の評価値を反映しています。
ここでは攻撃条件の複雑さ (AC) が中 (M) と評価されているため、攻撃者以外に依存する攻撃条件が存在するものと判断し、CVSS v3 において、攻撃条件の複雑さ (AC) を高 (H) と評価しています。

謝辞

関連文書

JPCERT 緊急報告
JPCERT REPORT
CERT Advisory
CPNI Advisory
TRnotes
CVE CVE-2016-6566
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