公開日:2008/05/16 最終更新日:2008/08/25

JVNVU#925211
Debian および Ubuntu の OpenSSL パッケージに予測可能な乱数が生成される脆弱性
緊急

概要

Debian GNU/Linux およびその派生オペレーティングシステムに含まれる OpenSSL パッケージには予測可能な乱数が生成される脆弱性が存在します。

影響を受けるシステム

  • Debian 4.0
  • Ubuntu 7.04
  • Ubuntu 7.10
  • Ubuntu 8.04 LTS

その他 Debian 派生のオペレーティングシステムも影響を受ける可能性があります。

詳しくはベンダの提供する情報をご確認ください。

詳細情報

Debian GNU/Linux およびその派生オペレーティングシステムに含まれる OpenSSL パッケージには予測可能な乱数が生成される脆弱性が存在します。この脆弱性は、不具合のある OpenSSL パッケージで生成された鍵を使用するアプリケーションにおいて影響を受けます。影響を受ける鍵は、SSH 鍵、OpenVPN 鍵、DNSSEC 鍵、X.509 証明書を生成するのに使われる鍵データ、および SSL/TLS コネクションに使うセッション鍵などです。

2006年9月17日およびそれ以降に生成された鍵は影響を受ける可能性があります。

また、本脆弱性は、Debian や Ubuntu および他の Debian から派生したオペレーティングシステムの OpenSSL パッケージに固有の問題となります。当該システムによって生成された鍵が他のシステムで使用されている場合、影響を受ける可能性があります。

想定される影響

影響を受けるシステムに対して、ブルートフォース攻撃を受けることで鍵情報が推測される可能性があります。また、本脆弱性をもちいた Man in the Middle 攻撃が行われる可能性もあります。

対策方法

アップデートする
ベンダより公開されている最新バージョンへアップデートしてください。

鍵を再生成する
最新バージョンへアップデートしたあと再度鍵を生成してください。

参考情報

  1. [[US-CERT Vulnerability Note VU#925211
    Debian and Ubuntu OpenSSL packages contain a predictable random number generator

JPCERT/CCからの補足情報

JPCERT/CCによる脆弱性分析結果

2008.05.16における脆弱性分析結果  緊急

評価尺度 攻撃成立条件 評価値
攻撃経路 インターネット経由からの攻撃が可能
認証レベル 匿名もしくは認証なしで攻撃が可能
攻撃成立に必要なユーザーの関与 ユーザが何もしなくても脆弱性が攻撃される可能性がある
攻撃の難易度 ある程度の専門知識や運 (条件が揃う確率は高い) が必要
  • 中 - 高

各項目の詳しい説明

謝辞

関連文書

JPCERT 緊急報告 JPCERT-AT-2008-0008
Debian GNU/Linux に含まれる OpenSSL/OpenSSH の脆弱性に関する注意喚起
JPCERT REPORT
CERT Advisory
CPNI Advisory
TRnotes
CVE CVE-2008-0166
VU#925211
JVN iPedia JVNDB-2008-001376

更新履歴

2008/05/16
関連文書に JPCERT緊急報告、CVE を追加しました。
2008/05/16
想定される影響の記載を修正しました。
2008/05/16
想定される影響の記載を修正しました。
2008/08/25
関連文書に JVN iPedia へのリンクを追加しました。