公開日:2017/09/14 最終更新日:2017/09/14

JVNVU#93526380
Microsoft .NET Framework の WSDL 処理に任意コード実行の脆弱性

概要

Microsoft .NET Framework では WSDL の解析処理が適切に行われていません。結果として、遠隔の第三者によって、任意のコードを実行される可能性があります。

影響を受けるシステム

  • Microsoft .NET Framework

詳細情報

Microsoft .NET framework の WSDL 解析コンポーネントに含まれる PrintClientProxy メソッドでは、改行コードの処理が適切に行われていません。細工された WSDL ファイルを .NET Framework が処理することで、任意のコードが実行される可能性があります。

現在確認されている攻撃手法は、SOAP Moniker オブジェクトが埋め込まれた RTF ファイルを使用して、外部サイトにある WSDL を取得および解析させるものです。別の攻撃手法も存在する可能性があります。

想定される影響

細工された RTF ドキュメントの閲覧などを通じて、細工された WSDL ファイルを処理することで、遠隔の攻撃者によって任意のコードが実行される可能性があります。

対策方法

アップデートする
開発者が提供する情報をもとに最新版へアップデートしてください。

参考情報

  1. CERT/CC Vulnerability Note VU#101048
    Microsoft .NET framework WSDL parser PrintClientProxy remote code execution vulnerability
  2. FireEye Blogs
    FireEye Uncovers CVE-2017-8759: Zero-Day Used in the Wild to Distribute FINSPY

JPCERT/CCからの補足情報

JPCERT/CCによる脆弱性分析結果

CVSS v3 CVSS:3.0/AV:N/AC:L/PR:N/UI:R/S:U/C:L/I:L/A:L
基本値: 6.3
攻撃元区分(AV) 物理 (P) ローカル (L) 隣接 (A) ネットワーク (N)
攻撃条件の複雑さ(AC) 高 (H) 低 (L)
必要な特権レベル(PR) 高 (H) 低 (L) 不要 (N)
ユーザ関与レベル(UI) 要 (R) 不要 (N)
スコープ(S) 変更なし (U) 変更あり (C)
機密性への影響(C) なし (N) 低 (L) 高 (H)
完全性への影響(I) なし (N) 低 (L) 高 (H)
可用性への影響(A) なし (N) 低 (L) 高 (H)
CVSS v2 AV:N/AC:L/Au:N/C:P/I:P/A:P
基本値: 7.5
攻撃元区分(AV) ローカル (L) 隣接 (A) ネットワーク (N)
攻撃条件の複雑さ(AC) 高 (H) 中 (M) 低 (L)
攻撃前の認証要否(Au) 複数 (M) 単一 (S) 不要 (N)
機密性への影響(C) なし (N) 部分的 (P) 全面的 (C)
完全性への影響(I) なし (N) 部分的 (P) 全面的 (C)
可用性への影響(A) なし (N) 部分的 (P) 全面的 (C)

謝辞

関連文書

JPCERT 緊急報告
JPCERT REPORT
CERT Advisory
CPNI Advisory
TRnotes
CVE CVE-2017-8759
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