公開日:2020/08/31 最終更新日:2022/09/22

JVNVU#93926439
複数の三菱電機製品の TCP プロトコルスタックにセッション管理不備の脆弱性

概要

複数の三菱電機製品の TCP プロトコルスタックには、セッション管理不備の脆弱性が存在します。

影響を受けるシステム

  • シーケンサ MELSEC
  • 表示器 GOT
  • インバータ FREQROL
  • ロボット MELFA
  • AC サーボ MELSERVO
  • 三菱省エネデマンド監視サーバ E-Energy
  • データ収集アナライザ MELQIC
  • テンションコントローラ
  • バス乾燥・暖房・換気システム
  • ダクト用換気扇
  • レンジフードファン
  • ロスナイセントラル換気システム
  • 太陽光発電システム カラーモニター エコガイド
  • エネルギー計測ユニット
  • ルームエアコン
  • HEMS 対応アダプター、LAN アダプター
  • 空調管理システム / 集中コントローラ―
  • 空調管理システム / 拡張コントローラー
  • 空調管理システム / BM アダプター
影響を受ける製品およびバージョンは多岐にわたります。詳しくは、開発者が提供する情報をご確認ください。

詳細情報

複数の三菱電機製品の TCP プロトコルスタックには、セッション情報の管理不備の脆弱性 (CWE-342) が存在します。

想定される影響

第三者による正規の機器へのなりすましが行われ、任意のコマンドを実行された結果、情報漏えい、情報の改ざんなどが行われる可能性があります。

対策方法

アップデートする
アップデートが提供されている製品およびバージョンに関しては、アップデートを適用してください。

ワークアラウンドを実施する
開発者によると、対策バージョンがリリースされていない、またはアップデートを適用できない場合には、次の回避策を適用することで、本脆弱性の影響を軽減することが可能とのことです。詳しくは、開発者が提供する情報をご確認ください。

  • 当該製品をインターネットに接続する場合には、ファイアウォールや仮想プライベートネットワーク (VPN) などを使用する
  • 当該製品は LAN 内での使用に限定し、信頼できなネットワークやホストからのアクセスを制限する
  • 該当製品へアクセス可能なパソコンにウイルス対策ソフトを搭載する

アップデートおよび回避策などの詳細については、開発者が提供する情報をご確認ください。
また、開発者は、製品を購入した三菱電機株式会社の支社や代理店に相談することも推奨しています。

参考情報

  1. ICS Advisory (ICSA-20-245-01)
    Mitsubishi Electric Multiple Products

JPCERT/CCからの補足情報

JPCERT/CCによる脆弱性分析結果

CVSS v3 CVSS:3.0/AV:N/AC:L/PR:N/UI:N/S:U/C:L/I:L/A:L
基本値: 7.3
攻撃元区分(AV) 物理 (P) ローカル (L) 隣接 (A) ネットワーク (N)
攻撃条件の複雑さ(AC) 高 (H) 低 (L)
必要な特権レベル(PR) 高 (H) 低 (L) 不要 (N)
ユーザ関与レベル(UI) 要 (R) 不要 (N)
スコープ(S) 変更なし (U) 変更あり (C)
機密性への影響(C) なし (N) 低 (L) 高 (H)
完全性への影響(I) なし (N) 低 (L) 高 (H)
可用性への影響(A) なし (N) 低 (L) 高 (H)

謝辞

この脆弱性情報は、製品利用者への周知を目的に、開発者が JPCERT/CC に報告し、JPCERT/CC が開発者との調整を行いました。

関連文書

JPCERT 緊急報告
JPCERT REPORT
CERT Advisory
CPNI Advisory
TRnotes
CVE CVE-2020-16226
JVN iPedia

更新履歴

2020/09/02
[参考情報]に ICS Advisory のリンクを追加しました。
2020/09/24
[影響を受けるシステム]を更新しました
2022/09/22
[影響を受けるシステム]を更新し、[対策方法]の一部記述を修正しました