JVNVU#94080110
コンテンツデリバリネットワーク (CDN) に対するサービス運用妨害 (DoS) の問題 (Forwarding Loop 攻撃)
コンテンツデリバリネットワーク (CDN) に対する攻撃手法として、Forwarding Loop を発生させサービス運用妨害 (DoS) 状態にする攻撃 (Forwarding Loop 攻撃) が指摘されています。
- コンテンツデリバリネットワーク (CDN) サービス
無制限なリソースの消費 (リソース枯渇) (CWE-400)
コンテンツデリバリネットワーク (CDN) は、コンテンツへのアクセスリクエストを地理的に近いサーバに転送して処理することで、ウェブサイトの処理効率とスケーラビリティを向上させます。CDN の動作には、CDN サービスのユーザが配信したいコンテンツを CDN 上にアップロードするための push モードと、コンテンツへのアクセスに対してリバースプロキシのように動作する pull モードの 2つが存在します。
pull モード動作の設定によっては、リクエストの転送を内部的にループさせることが可能であると指摘されています。リクエストの転送処理がループすることにより膨大なリソース消費につながるため、サービス運用妨害 (DoS) 攻撃を行うことが可能です。
さらなる詳細は、研究者の発表資料を確認してください。
遠隔の攻撃者によって CDN をサービス運用妨害 (DoS) 状態にされる可能性があります。結果として、CDN 上のコンテンツにアクセスできなくなる可能性があります。
研究者と CERT/CC は、影響を受けることが判明している CDN 事業者に連絡し、この攻撃についての情報を提供しています。これら CDN 事業者はそれぞれ対策を実施しています。
CDN サービスを提供している事業者は、自身の提供する CDN が本脆弱性の影響を受けるかどうか、研究者の発表資料を確認してください。
-
CERT/CC Vulnerability Note VU#938151
Forwarding Loop Attacks in Content Delivery Networks may result in denial of service -
Internet Society NDSS 2016
Forwarding-Loop Attacks in Content Delivery Networks -
Internet Society NDSS 2016
Forwarding-Loop Attacks in Content Delivery Networks (slides)
攻撃元区分(AV) | 物理 (P) | ローカル (L) | 隣接 (A) | ネットワーク (N) |
---|---|---|---|---|
攻撃条件の複雑さ(AC) | 高 (H) | 低 (L) | ||
必要な特権レベル(PR) | 高 (H) | 低 (L) | 不要 (N) | |
ユーザ関与レベル(UI) | 要 (R) | 不要 (N) | ||
スコープ(S) | 変更なし (U) | 変更あり (C) | ||
機密性への影響(C) | なし (N) | 低 (L) | 高 (H) | |
完全性への影響(I) | なし (N) | 低 (L) | 高 (H) | |
可用性への影響(A) | なし (N) | 低 (L) | 高 (H) |
攻撃元区分(AV) | ローカル (L) | 隣接 (A) | ネットワーク (N) |
---|---|---|---|
攻撃条件の複雑さ(AC) | 高 (H) | 中 (M) | 低 (L) |
攻撃前の認証要否(Au) | 複数 (M) | 単一 (S) | 不要 (N) |
機密性への影響(C) | なし (N) | 部分的 (P) | 全面的 (C) |
完全性への影響(I) | なし (N) | 部分的 (P) | 全面的 (C) |
可用性への影響(A) | なし (N) | 部分的 (P) | 全面的 (C) |
- 2016/03/01
- アドバイザリの識別番号 (JVNVU#94080110) を修正しました。