公開日:2021/04/21 最終更新日:2021/05/06

JVNVU#94842247
Pulse Connect Secure に任意コード実行の脆弱性
緊急

概要

Pulse Connect Secure には任意コード実行の脆弱性が存在します。

影響を受けるシステム

  • Pulse Connect Secure (PCS) version 9.0R3 およびそれ以降

詳細情報

Pulse Connect Secure の持つ Windows File Share Browser および Pulse Secure Collaboration 機能に、認証を回避し任意のコード実行を可能とする脆弱性 (CVE-2021-22893) が発見されました。
FireEye が公開したレポートによると、2021年4月21日現在、本脆弱性や既知の脆弱性を悪用した攻撃がすでに確認されています。

想定される影響

遠隔の第三者によって細工されたリクエストを Pulse Connect Secure が受信することにより、認証を回避され、当該機器上で任意のコードを実行される可能性があります。

対策方法

アップデートする
開発者が提供する情報をもとに、最新版にアップデートしてください。
開発者は、本脆弱性を修正した次のバージョンをリリースしています。

  • Pulse Connect Secure 9.1R11.4
ワークアラウンドを適用する
開発者は回避策として次のxmlファイルの適用を推奨しています。 このファイルを適用することにより、Windows File Share Browser と Pulse Secure Collaboration が無効化されます。ただし、このXMLは version 9.0R1 から 9.0R4.1 および 9.1R1 から 9.1R2 では動作しません。これらのバージョンを使用している場合は、PCS をアップデートしてから適用する必要があります。

また、開発者は Pulse Secure Connect で不審なファイルの設置や改ざんが行われていないか確認するためのツール Pulse Connect Secure Integrity Tool を公開しています。詳細は開発者が提供する情報を参照してください。

参考情報

  1. CERT/CC Vulnerability Note VU#213092
    Pulse Connect Secure vulnerable to authentication bypass that could allow for remote code execution
  2. FireEye - Threat Research
    Check Your Pulse: Suspected APT Actors Leverage Authentication Bypass Techniques and Pulse Secure Zero-Day
  3. CISA Current Activity
    CISA Releases Alert on Exploitation of Pulse Connect Secure Vulnerabilities
  4. CISA Current Activity
    CISA Issues Emergency Directive on Pulse Connect Secure

JPCERT/CCからの補足情報

JPCERT/CCによる脆弱性分析結果

CVSS v3 CVSS:3.0/AV:N/AC:L/PR:N/UI:N/S:C/C:H/I:H/A:H
基本値: 10.0
攻撃元区分(AV) 物理 (P) ローカル (L) 隣接 (A) ネットワーク (N)
攻撃条件の複雑さ(AC) 高 (H) 低 (L)
必要な特権レベル(PR) 高 (H) 低 (L) 不要 (N)
ユーザ関与レベル(UI) 要 (R) 不要 (N)
スコープ(S) 変更なし (U) 変更あり (C)
機密性への影響(C) なし (N) 低 (L) 高 (H)
完全性への影響(I) なし (N) 低 (L) 高 (H)
可用性への影響(A) なし (N) 低 (L) 高 (H)

謝辞

関連文書

JPCERT 緊急報告 JPCERT-AT-2021-0019
Pulse Connect Secureの脆弱性(CVE-2021-22893)に関する注意喚起
JPCERT REPORT
CERT Advisory
CPNI Advisory
TRnotes
CVE
JVN iPedia

更新履歴

2021/05/06
【対策方法】および【ベンダ情報】を更新しました。