公開日:2016/12/12 最終更新日:2016/12/26

JVNVU#94858949
複数の NETGEAR 製ルータに脆弱性

概要

複数の NETGEAR 製ルータには、複数の脆弱性が存在します。

影響を受けるシステム

  • R6250
  • R6400
  • R6700
  • R6900
  • R7000
  • R7100LG
  • R7300DST
  • R7900
  • R8000
  • D6220
  • D6400

詳細情報

コマンドインジェクション (CWE-77) - CVE-2016-6277
重要な機能に対する認証欠如の問題 (CWE-306)
クロスサイトリクエストフォージェリ (CWE-352)

NETGEAR 製の複数のルータにはコマンドインジェクションの脆弱性が存在します。
LAN 内の攻撃者は http://<router_IP>/cgi-bin/;COMMAND にアクセスすることで、認証を要求されることなく、当該製品の管理者権限で任意のコマンドを実行することが可能です。
また、当該製品にアクセス可能なユーザが、細工されたページにアクセスすることで、上のような URL へアクセスさせられ、結果として当該製品の管理者権限で任意のコマンドを実行させられる可能性があります。

想定される影響

遠隔の第三者によって細工された URL にアクセスすることで、当該製品の管理者権限で任意のコマンドを実行される可能性があります。

対策方法

アップデートする
開発者が提供する情報をもとに、ファームウェアをアップデートしてください。

ワークアラウンドを実施する
ファームウェアの対策が行われていない製品のユーザは、本脆弱性の影響を回避するため、次のワークアラウンドを実施してください。

  • ウェブサーバを無効化する
    本脆弱性を使用し、次のような URL にアクセスすることで、当該製品で動作しているウェブサーバを停止することが可能です。
    http://<router_IP>/cgi-bin/;killall$IFS'httpd'
    これにより、ルータの管理画面は使用できなくなります (機器を再起動することで、元の脆弱な状態に戻ります)。
    詳しくは Bas' Blog の投稿をご確認ください。
  • リモート管理機能を無効にする
    リモート管理機能を有効にすると、WAN 側から攻撃を受ける可能性があります。
    リモート管理機能は無効にしてください。
  • 当該製品を使用しない
    この脆弱性を使用した攻撃は容易に実行可能です。対策済みファームウェアへの更新を行うまで、当該製品の使用停止を検討してください。

参考情報

  1. CERT/CC Vulnerability Note VU#582384
    Multiple Netgear routers are vulnerable to arbitrary command injection
  2. Exploit Database
    Netgear R7000 - Command Injection
  3. Bas' Blog
    A temporary fix for CERT VU#582384 (CWE-77) vulnerability for Netgear R7000 and R6400 routers
  4. Kalypto (in)Security
    NetGear Vulnerability Expanded

JPCERT/CCからの補足情報

JPCERT/CCによる脆弱性分析結果

CVSS v3 CVSS:3.0/AV:N/AC:L/PR:N/UI:R/S:U/C:H/I:H/A:H
基本値: 8.8
攻撃元区分(AV) 物理 (P) ローカル (L) 隣接 (A) ネットワーク (N)
攻撃条件の複雑さ(AC) 高 (H) 低 (L)
必要な特権レベル(PR) 高 (H) 低 (L) 不要 (N)
ユーザ関与レベル(UI) 要 (R) 不要 (N)
スコープ(S) 変更なし (U) 変更あり (C)
機密性への影響(C) なし (N) 低 (L) 高 (H)
完全性への影響(I) なし (N) 低 (L) 高 (H)
可用性への影響(A) なし (N) 低 (L) 高 (H)
CVSS v2 AV:N/AC:M/Au:N/C:C/I:C/A:C
基本値: 9.3
攻撃元区分(AV) ローカル (L) 隣接 (A) ネットワーク (N)
攻撃条件の複雑さ(AC) 高 (H) 中 (M) 低 (L)
攻撃前の認証要否(Au) 複数 (M) 単一 (S) 不要 (N)
機密性への影響(C) なし (N) 部分的 (P) 全面的 (C)
完全性への影響(I) なし (N) 部分的 (P) 全面的 (C)
可用性への影響(A) なし (N) 部分的 (P) 全面的 (C)

分析結果のコメント

当該製品にアクセス可能なユーザが、遠隔の第三者によって細工されたページにアクセスすることで、任意のコマンドを実行させられることを想定して評価しています。

謝辞

関連文書

JPCERT 緊急報告
JPCERT REPORT
CERT Advisory
CPNI Advisory
TRnotes
CVE CVE-2016-6277
JVN iPedia

更新履歴

2016/12/13
ベンダ情報を更新し、対策方法のハイパーリンクを修正しました
2016/12/15
CERT/CC Vulnerability Note VU#582384 にあわせて更新しました
2016/12/26
対策方法およびベンダ情報を更新しました