公開日:2016/08/12 最終更新日:2016/08/12

JVNVU#94906777
複数の D-Link 製ルータにバッファオーバーフローの脆弱性

概要

D-Link が提供する複数のルータ製品には、スタックベースのバッファオーバーフローの脆弱性が存在します。

影響を受けるシステム

  • DIR-850L Rev. B1、Official FW v2.07 (v2.07WWB05) より前のバージョン
  • DIR-822 Rev. A1、Official FW v3.01 (v3.01WWb02) より前のバージョン
  • DIR-823 Rev. A1、Official FW v1.00 (v1.00WWb05) より前のバージョン
  • DIR-895L Rev. A1、Official FW v1.11 (v1.11WWb04) より前のバージョン
  • DIR-890L Rev  A1、Official FW v1.09 (v1.09b14) より前のバージョン
  • DIR-885L Rev. A1、Official FW v1.11 (v1.11WWb07) より前のバージョン
  • DIR-880L Rev. A1、Official FW v1.07 (v1.07WWb08) より前のバージョン
  • DIR-868L Rev. B1、Official FW v2.03 (v2.03WWb01) より前のバージョン
  • DIR-868L Rev. C1、Official FW v3.00 (v3.00WWb01) より前のバージョン
  • DIR-817L(W) Rev. Ax
  • DIR-818L(W) Rev. Ax

詳細情報

スタックベースのバッファオーバーフロー(CWE-121) - CVE-2016-5681
プログラム cgibin 内の関数に含まれるセッションクッキーを検証する処理には、スタックベースのバッファオーバーフローが存在します。
この関数は、WAN 側インターフェースの 8181/tcp で待ち受けるサービスでも使用されています。

想定される影響

細工されたリクエストを処理することにより、任意のコードを実行される可能性があります。

対策方法

アップデートする
開発者が提供する情報をもとに、ファームウェアをアップデートしてください。

D-Link 社の情報によると、DIR-817L および DIR-818L の対応については、8月末に提供予定とされています。

参考情報

  1. CERT/CC Vulnerability Note VU#332115
    D-Link routers contain buffer overflow vulnerability

JPCERT/CCからの補足情報

JPCERT/CCによる脆弱性分析結果

CVSS v3 CVSS:3.0/AV:N/AC:H/PR:N/UI:N/S:U/C:H/I:H/A:H
基本値: 8.1
攻撃元区分(AV) 物理 (P) ローカル (L) 隣接 (A) ネットワーク (N)
攻撃条件の複雑さ(AC) 高 (H) 低 (L)
必要な特権レベル(PR) 高 (H) 低 (L) 不要 (N)
ユーザ関与レベル(UI) 要 (R) 不要 (N)
スコープ(S) 変更なし (U) 変更あり (C)
機密性への影響(C) なし (N) 低 (L) 高 (H)
完全性への影響(I) なし (N) 低 (L) 高 (H)
可用性への影響(A) なし (N) 低 (L) 高 (H)
CVSS v2 AV:N/AC:M/Au:N/C:C/I:C/A:C
基本値: 9.3
攻撃元区分(AV) ローカル (L) 隣接 (A) ネットワーク (N)
攻撃条件の複雑さ(AC) 高 (H) 中 (M) 低 (L)
攻撃前の認証要否(Au) 複数 (M) 単一 (S) 不要 (N)
機密性への影響(C) なし (N) 部分的 (P) 全面的 (C)
完全性への影響(I) なし (N) 部分的 (P) 全面的 (C)
可用性への影響(A) なし (N) 部分的 (P) 全面的 (C)

謝辞

関連文書

JPCERT 緊急報告
JPCERT REPORT
CERT Advisory
CPNI Advisory
TRnotes
CVE CVE-2016-5681
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