公開日:2024/02/13 最終更新日:2024/05/16
JVNVU#95085830
三菱電機製MELSEC iQ-Rシリーズ安全CPUおよびSIL2プロセスCPUユニットにおける不適切な権限設定の脆弱性
三菱電機株式会社が提供するMELSEC iQ-Rシリーズ安全CPUおよびSIL2プロセスCPUユニットには、不適切な権限設定の脆弱性が存在します。
- MELSEC iQ-Rシリーズ安全CPU R08/16/32/120SFCPU 全バージョン
- MELSEC iQ-RシリーズSIL2プロセスCPU R08/16/32/120PSFCPU 全バージョン
三菱電機株式会社が提供するMELSEC iQ-Rシリーズ安全CPUおよびSIL2プロセスCPUユニットには、不適切な権限設定の脆弱性(CWE-266、CVE-2023-6815)が存在します。
遠隔の第三者が当該CPUユニットに管理者以外のユーザとしてログインした後に、細工したパケットを送信することによって、攻撃者より低い権限を持つユーザの認証情報(ユーザIDおよびパスワード)を取得される可能性があります。
ワークアラウンドを実施する
次の回避策・軽減策を適用することで、本脆弱性の影響を軽減することが可能です。
- 「脆弱性対策強化バージョンのGX Works3とのみ交信を行う」設定を有効にする(*1)
(*1)この設定は、次の組み合わせで使用している場合のみ設定可能
- MELSEC iQ-Rシリーズ安全CPUのファームウェアバージョン"27"およびそれ以降とGX Works3バージョン1.087Rおよびそれ以降で組み合わせて使用している場合
- MELSEC iQ-RシリーズSIL2プロセスCPUのファームウェアバージョン“12”およびそれ以降とGX Works3バージョン1.105Kおよびそれ以降で組み合わせて使用している場合
- 当該製品をインターネットに接続する場合には、ファイアウォールや仮想プライベートネットワーク(VPN)等を使用し、不正アクセスを防ぐ
- 当該製品をLAN内で使用し、信頼できないネットワークやホストからのアクセスをファイアウォールでブロックする
- IP フィルタ機能(*2) を使用し、信頼できないホストからのアクセスをブロックする
- 当該製品ならびに当該製品へ接続可能なコンピュータおよびネットワーク機器への物理的なアクセスを制限する
MELSEC iQ-R Ethernet ユーザーズマニュアル(応用編)の1.13 セキュリティの「IP フィルタ」
詳しくは、開発者が提供する情報を確認してください。
ベンダ | リンク |
三菱電機株式会社 | MELSEC iQ-Rシリーズ安全CPU及びSIL2プロセスCPUユニットにおける情報漏えいの脆弱性 |
-
ICS Advisory | ICSA-24-044-01
Mitsubishi Electric MELSEC iQ-R Series Safety CPU
CVSS v3
CVSS:3.0/AV:N/AC:L/PR:L/UI:N/S:U/C:H/I:N/A:N
基本値:
6.5
攻撃元区分(AV) | 物理 (P) | ローカル (L) | 隣接 (A) | ネットワーク (N) |
---|---|---|---|---|
攻撃条件の複雑さ(AC) | 高 (H) | 低 (L) | ||
必要な特権レベル(PR) | 高 (H) | 低 (L) | 不要 (N) | |
ユーザ関与レベル(UI) | 要 (R) | 不要 (N) | ||
スコープ(S) | 変更なし (U) | 変更あり (C) | ||
機密性への影響(C) | なし (N) | 低 (L) | 高 (H) | |
完全性への影響(I) | なし (N) | 低 (L) | 高 (H) | |
可用性への影響(A) | なし (N) | 低 (L) | 高 (H) |
この脆弱性情報は、製品利用者への周知を目的に、開発者が JPCERT/CC に報告し、JPCERT/CC が開発者との調整を行いました。
- 2024/02/14
- [参考情報]にICS Advisoryのリンクを追加しました
- 2024/05/16
- [対策方法]を更新しました