公開日:2022/07/12 最終更新日:2022/07/20

JVNVU#97846460
U-Bootのsquashfsファイルシステム実装にヒープベースのバッファオーバーフローの脆弱性

概要

U-Bootのsquashfsファイルシステム実装には、ヒープベースのバッファオーバーフローの脆弱性が存在します。

影響を受けるシステム

  • U-Boot バージョン v2020.10-rc2 から v2022.07-rc5 まで

詳細情報

U-Bootは、複数のプラットフォームに対応したブートローダです。バージョンv2020.10-rc2以降ではsquashfsファイルシステムに対応しています(Commit c5100613)。U-Bootのsquashfsファイルシステム実装には、メタデータ読み込み処理の不備に起因するヒープベースのバッファオーバーフロー(CWE-122)の脆弱性が存在します。

想定される影響

細工されたsquashfsイメージをロードすることで、任意のコードを実行されたり、サービス運用妨害(DoS)攻撃を受けたりする可能性があります。

対策方法

アップデートする
開発者が提供する情報をもとに、最新版にアップデートしてください。
本脆弱性の修正はバージョンv2022.07-rc6に取り込まれています。

参考情報

JPCERT/CCからの補足情報

JPCERT/CCによる脆弱性分析結果

CVSS v3 CVSS:3.0/AV:P/AC:L/PR:N/UI:R/S:U/C:H/I:H/A:H
基本値: 6.6
攻撃元区分(AV) 物理 (P) ローカル (L) 隣接 (A) ネットワーク (N)
攻撃条件の複雑さ(AC) 高 (H) 低 (L)
必要な特権レベル(PR) 高 (H) 低 (L) 不要 (N)
ユーザ関与レベル(UI) 要 (R) 不要 (N)
スコープ(S) 変更なし (U) 変更あり (C)
機密性への影響(C) なし (N) 低 (L) 高 (H)
完全性への影響(I) なし (N) 低 (L) 高 (H)
可用性への影響(A) なし (N) 低 (L) 高 (H)

謝辞

この脆弱性情報は、下記の方が JPCERT/CC に報告し、JPCERT/CC が開発者との調整を仲介しました。
報告者: ソニー株式会社 安松 達彦 氏

関連文書

JPCERT 緊急報告
JPCERT REPORT
CERT Advisory
CPNI Advisory
TRnotes
CVE CVE-2022-33967
JVN iPedia

更新履歴

2022/07/20
[影響を受けるシステム]、[詳細情報]、[対策方法]に記載しているバージョン情報を更新しました