公開日:2015/12/24 最終更新日:2016/01/15

JVNVU#98704210
ISC Kea DHCP サーバにサービス運用妨害 (DoS) の脆弱性

概要

ISC Kea DHCP サーバには、サービス運用妨害 (DoS) の脆弱性が存在します。

影響を受けるシステム

  • Kea 0.9.2
  • Kea 1.0.0-beta

詳細情報

kea-dhcp4 サーバおよび kea-dhcp6 サーバには問題が存在し、細工されたパケットを受信することでサーバがクラッシュする可能性があります。

  • kea-dhcp4 サーバはバージョン 0.9.2 および 1.0.0-beta で、デバッグレベル 40 以上でログ出力している場合にのみ本脆弱性の影響を受けます。
    0.9.1 およびそれ以前のバージョンや、デバッグレベル 39 以下でログ出力している場合には本脆弱性の影響は受けません。
  • kea-dhcp6 サーバはバージョン 0.9.2 および 1.0.0-beta で、デバッグレベル 45 以上でログ出力している場合にのみ本脆弱性の影響を受けます。
    0.9.1 およびそれ以前のバージョンや、デバッグレベル 44 以下でログ出力している場合には本脆弱性の影響は受けません。

想定される影響

攻撃者が、細工した不正なパケットを送信することで、IPv4 および IPv6 の DHCP サービスを提供している ISC Kea DHCP サーバを停止させることが可能です。

対策方法

アップデートする
開発者が提供する情報をもとに、最新版へアップデートしてください。
開発者は、本脆弱性の対策版として Kea 0.9.2-P1 および Kea 1.0.0-beta2 をリリースしています。

ワークアラウンドを実施する
次のワークアラウンドを実施することで、本脆弱性の影響を回避することが可能です。

  • デバッグログ出力を無効にする
  • デバッグログ出力を、DHCPv4 ではレベル 39 以下、DHCPv6 ではレベル 44 以下に設定する

ベンダ情報

ベンダ ステータス ステータス
最終更新日
ベンダの告知ページ
アライドテレシス株式会社 該当製品無し 2016/01/15
ジェイティ エンジニアリング株式会社 該当製品無し 2015/12/24
株式会社バッファロー 該当製品無し 2016/01/14

参考情報

JPCERT/CCからの補足情報

JPCERT/CCによる脆弱性分析結果

CVSS v3 CVSS:3.0/AV:N/AC:H/PR:N/UI:N/S:U/C:N/I:N/A:H
基本値: 5.9
攻撃元区分(AV) 物理 (P) ローカル (L) 隣接 (A) ネットワーク (N)
攻撃条件の複雑さ(AC) 高 (H) 低 (L)
必要な特権レベル(PR) 高 (H) 低 (L) 不要 (N)
ユーザ関与レベル(UI) 要 (R) 不要 (N)
スコープ(S) 変更なし (U) 変更あり (C)
機密性への影響(C) なし (N) 低 (L) 高 (H)
完全性への影響(I) なし (N) 低 (L) 高 (H)
可用性への影響(A) なし (N) 低 (L) 高 (H)
CVSS v2 AV:N/AC:M/Au:N/C:N/I:N/A:C
基本値: 7.1
攻撃元区分(AV) ローカル (L) 隣接 (A) ネットワーク (N)
攻撃条件の複雑さ(AC) 高 (H) 中 (M) 低 (L)
攻撃前の認証要否(Au) 複数 (M) 単一 (S) 不要 (N)
機密性への影響(C) なし (N) 部分的 (P) 全面的 (C)
完全性への影響(I) なし (N) 部分的 (P) 全面的 (C)
可用性への影響(A) なし (N) 部分的 (P) 全面的 (C)

謝辞

関連文書

JPCERT 緊急報告
JPCERT REPORT
CERT Advisory
CPNI Advisory
TRnotes
CVE CVE-2015-8373
JVN iPedia

更新履歴

2015/12/24
ジェイティ エンジニアリング株式会社のベンダステータスが更新されました
2016/01/14
株式会社バッファローのベンダステータスが更新されました
2016/01/15
アライドテレシス株式会社のベンダステータスが更新されました