JVNVU#98928449
古野電気製 Voyage Data Recorder (VDR) にユーザ入力値を適切に検証しない脆弱性
古野電気株式会社が提供する Voyage Data Recorder (VDR) VR-3000/VR-3000S および VR-7000 のファームウェアアップデート機能 moduleserv には、ユーザの入力値を適切に検証しないため、root 権限で任意のコマンドを実行される脆弱性が存在します。
- VR-3000/VR-3000S ファームウェアバージョン V1.50 から V1.54 まで
- VR-3000/VR-3000S ファームウェアバージョン V1.61 およびそれ以前の V1.6 系
- VR-3000/VR-3000S ファームウェアバージョン V2.06 から V2.54 まで
- VR-3000/VR-3000S ファームウェアバージョン V2.60 から V2.61 まで
- VR-7000 ファームウェアバージョン V1.02 およびそれ以前
古野電気株式会社の製品ページには、この VDR は "Records all crucial data to identify the cause of maritime casualty as well as contribute to the future prevention of the catastrophe of any kind. (海上災害の原因特定だけでなく、将来起こり得るあらゆる災害の防止に役立てるための重要なデータを全て記録しています。)" と記載されています。
Voyage Data Recorder (VDR) VR-3000/VR-3000S および VR-7000 のファームウェアアップデート機能 moduleserv は、10110/TCP で通信を待ち受けています。moduleserv はユーザの入力値を適切に検証しないため、攻撃者は root 権限で任意のコマンドを実行することが可能です。詳しい情報は IOActive のブログ、Maritime Security: Hacking into a Voyage Data Recorder (VDR) をご確認ください。
当該機器にネットワークアクセス可能な攻撃者によって、root 権限で任意のコマンドを実行される可能性があります。
アップデートする
開発者が提供する情報をもとに、ファームウェアをアップデートしてください。
開発者は、本脆弱性の対策版として次のファームウェアをリリースしています。
VR-3000/VR-3000S:
- ファームウェアバージョン V1.50 向け対策版 V1.56
- ファームウェアバージョン V1.61 向け対策版 V1.62
- ファームウェアバージョン V2.06 から V2.54 までのバージョン向け対策版 V2.56
- ファームウェアバージョン V2.60 から V2.61 までのバージョン向け対策版 V2.62
- ファームウェアバージョン V1.02 向け対策版 V1.04
-
CERT/CC Vulnerability Note VU#820196
Furuno Voyage Data Recorder (VDR) moduleserv firmware update utility fails to properly sanitize user-provided input
攻撃元区分(AV) | 物理 (P) | ローカル (L) | 隣接 (A) | ネットワーク (N) |
---|---|---|---|---|
攻撃条件の複雑さ(AC) | 高 (H) | 低 (L) | ||
必要な特権レベル(PR) | 高 (H) | 低 (L) | 不要 (N) | |
ユーザ関与レベル(UI) | 要 (R) | 不要 (N) | ||
スコープ(S) | 変更なし (U) | 変更あり (C) | ||
機密性への影響(C) | なし (N) | 低 (L) | 高 (H) | |
完全性への影響(I) | なし (N) | 低 (L) | 高 (H) | |
可用性への影響(A) | なし (N) | 低 (L) | 高 (H) |
攻撃元区分(AV) | ローカル (L) | 隣接 (A) | ネットワーク (N) |
---|---|---|---|
攻撃条件の複雑さ(AC) | 高 (H) | 中 (M) | 低 (L) |
攻撃前の認証要否(Au) | 複数 (M) | 単一 (S) | 不要 (N) |
機密性への影響(C) | なし (N) | 部分的 (P) | 全面的 (C) |
完全性への影響(I) | なし (N) | 部分的 (P) | 全面的 (C) |
可用性への影響(A) | なし (N) | 部分的 (P) | 全面的 (C) |