公開日:2020/04/02 最終更新日:2020/04/02

JVNVU#99486919
HiOS および HiSecOS におけるバッファオーバーフローの脆弱性

概要

HiOS および HiSecOS は産業用ルータ向け OS です。これらを搭載した製品の Web サーバにはバッファオーバーフローの脆弱性 (CWE-120) があります。

影響を受けるシステム

  • HiOS バージョン 07.0.02 およびそれ以前を使用している次の製品
    • RSP, RSPE, RSPS, RSPL, MSP, EES, EES, EESX, GRS, OS, RED
  • HiSecOS バージョン 03.2.00 およびそれ以前を使用している次の製品
    • EAGLE20, EAGLE30

詳細情報

Hirschmann (Belden 社傘下) が提供する HiOS および HiSecOS を搭載した製品の Web サーバには、バッファオーバーフローの脆弱性 (CWE-120) が存在します。この脆弱性は、URL パラメータの不適切な処理に起因しており、認証されていない遠隔の攻撃者が、細工した HTTP リクエストを送信することで、バッファオーバーフローを発生させることが可能です。

想定される影響

細工された HTTP リクエストを処理することで、任意のコードを実行される可能性があります。

対策方法

アップデートする
開発者が提供する情報をもとに、最新版へアップデートしてください。
本脆弱性を修正した HiOS バージョン 07.0.03 および HiSecOS バージョン 03.3.00 がリリースされています。

ワークアラウンドを実施する
次の回避策を適用することで、本脆弱性の影響を軽減することが可能です。

  • 当該製品の IP アクセス制限機能 ("IP Access Restriction") を使用して、アクセス元を信頼できる IPアドレスに制限する
  • Web サーバ機能 (HTTP および HTTPS) を無効化する
CISA は以下の防御策の実行を推奨しています。
  • すべての制御システムおよび製品について、ネットワークへの露出を最小限に抑え、インターネットからアクセスできないようにする
  • 制御システムのネットワークおよびデバイスをファイアウォールの内側に設置し、業務ネットワークから分離する
  • リモートアクセスが必要な場合は、VPN などの安全な方法を使用する。その際は利用可能な最新のバージョンを用いる

JPCERT/CCからの補足情報

JPCERT/CCによる脆弱性分析結果

CVSS v3 CVSS:3.0/AV:N/AC:L/PR:N/UI:N/S:U/C:H/I:H/A:H
基本値: 9.8
攻撃元区分(AV) 物理 (P) ローカル (L) 隣接 (A) ネットワーク (N)
攻撃条件の複雑さ(AC) 高 (H) 低 (L)
必要な特権レベル(PR) 高 (H) 低 (L) 不要 (N)
ユーザ関与レベル(UI) 要 (R) 不要 (N)
スコープ(S) 変更なし (U) 変更あり (C)
機密性への影響(C) なし (N) 低 (L) 高 (H)
完全性への影響(I) なし (N) 低 (L) 高 (H)
可用性への影響(A) なし (N) 低 (L) 高 (H)

謝辞

関連文書

JPCERT 緊急報告
JPCERT REPORT
CERT Advisory
CPNI Advisory
TRnotes
CVE CVE-2020-6994
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