公開日：2021/05/11　最終更新日：2022/01/20

JVNVU#99895108
三菱電機製 GOT およびテンションコントローラの MODBUS/TCP スレーブ通信機能におけるサービス運用妨害 (DoS) の脆弱性

概要

三菱電機製 GOT2000シリーズ、GOT SIMPLE シリーズ GS21 モデルおよび GT SoftGOT2000、ならびにテンションコントローラの MODBUS/TCP スレーブ通信機能には、サービス運用妨害 (DoS) の脆弱性が存在します。

影響を受けるシステム

  • 表示器：GOT
    • GOT2000
      • GT27モデル 通信ドライババージョン 01.19.000 ～ 01.38.000
      • GT25モデル 通信ドライババージョン 01.19.000 ～ 01.38.000
      • GT23モデル 通信ドライババージョン 01.19.000 ～ 01.38.000
      • GT21モデル 通信ドライババージョン 01.21.000 ～ 01.39.000
    • GOT SIMPLE
      • GS21モデル 通信ドライババージョン 01.21.000 ～ 01.39.000
    • GT SoftGOT2000
      • バージョン 1.170C ～ 1.250L
  • テンションコントローラ
    • LE7-40GU-L MODBUS/TCP 通信用画面パッケージデータ V1.00

詳細情報

三菱電機製 GOT2000シリーズ、GOT SIMPLE シリーズ GS21 モデルおよび GT SoftGOT2000、ならびにテンションコントローラの MODBUS/TCP スレーブ通信機能には、不適切な長さの値によるバッファへのアクセス (CWE-805) に起因するサービス運用妨害 (DoS) の脆弱性 (CVE-2021-20589)が存在します。

想定される影響

遠隔の第三者によって細工された不正なパケットを受信した場合、当該機器の通信機能が停止する可能性があります。

対策方法

アップデートする
開発者が提供する情報をもとに、適切な対策済みバージョンにアップデートしてください。

  • 表示器：GOT
    • GOT2000
      • GT27モデル 通信ドライババージョン 01.39.000 およびそれ以降
      • GT25モデル 通信ドライババージョン 01.39.000 およびそれ以降
      • GT23モデル 通信ドライババージョン 01.39.000 およびそれ以降
      • GT21モデル 通信ドライババージョン 01.40.000 およびそれ以降
    • GOT SIMPLE
      • GS21 モデル 通信ドライババージョン 01.40.000 およびそれ以降
    • GT SoftGOT2000
      • バージョン 1.255R およびそれ以降
  • テンションコントローラ
    • LE7-40GU-L MODBUS/TCP通信用画面パッケージデータ V1.01 およびそれ以降
ワークアラウンドを実施する
次の回避策を適用することで、本脆弱性の影響を軽減することが可能です。
  • 当該製品をインターネットに接続する場合には、ファイアウォールや仮想プライベートネットワーク(VPN)等を使用する
  • LAN内で使用し、信頼できないネットワークやホストからアクセスできないようにする
  • 該当製品へアクセス可能なパソコンにウイルス対策ソフトを搭載する
詳しくは開発者が提供する情報をご確認ください。

ベンダ情報

ベンダ リンク
三菱電機株式会社 GOTおよびテンションコントローラのMODBUS/TCPスレーブ通信機能におけるサービス拒否(DoS)の脆弱性

参考情報

  1. ICS Advisory (ICSA-21-131-02)
    Mitsubishi Electric GOT and Tension Controller

JPCERT/CCからの補足情報

JPCERT/CCによる脆弱性分析結果

CVSS v3 CVSS:3.0/AV:N/AC:H/PR:N/UI:N/S:U/C:N/I:N/A:H
基本値: 5.9
攻撃元区分(AV) 物理 (P) ローカル (L) 隣接 (A) ネットワーク (N)
攻撃条件の複雑さ(AC) 高 (H) 低 (L)
必要な特権レベル(PR) 高 (H) 低 (L) 不要 (N)
ユーザ関与レベル(UI) 要 (R) 不要 (N)
スコープ(S) 変更なし (U) 変更あり (C)
機密性への影響(C) なし (N) 低 (L) 高 (H)
完全性への影響(I) なし (N) 低 (L) 高 (H)
可用性への影響(A) なし (N) 低 (L) 高 (H)

謝辞

この脆弱性情報は、製品利用者への周知を目的に、開発者が JPCERT/CC に報告し、JPCERT/CC が開発者との調整を行いました。

関連文書

JPCERT 緊急報告
JPCERT REPORT
CERT Advisory
CPNI Advisory
TRnotes
CVE
JVN iPedia

更新履歴

2021/05/12
【参考情報】に ICS Advisory のリンクを追加しました。
2022/01/20
【対策方法】を更新しました。